美術館・博物館での子供向けアクティビティ
家族で美術館・博物館を見学するのは、いつも簡単なこととは限りません。それを十分に理解しているマドリードの主な文化施設は、家族での見学が楽しく愉快なゲームになり、子供たちが興味を持つよう、1年を通して様々なアクティビティを企画しています。
美術館通りルート
ルートの出発点は美術館通り(Paseo del Arte - プラド通りとブエン・レティーロ一帯を含み、芸術と科学の景観カテゴリー、または「光の景観」として知られるユネスコ世界遺産)。子供向け見学ルートと、子供用オーディオガイド(公式サイトで聴取可能)が用意されているプラド美術館(Museo del Prado)からスタートしましょう。マルガリータとその友達が案内する見学ルートが提案されています。オーディオを聞き、作品情報をそれぞれ閲覧しながら、あるいは解説のある作品のビデオを見ながら、見学ルートが楽しめます。
同じく美術館通りにある国立ティッセン=ボルネミッサ美術館(Museo Nacional Thyssen-Bornemisza)はEducaThyssenを始めました。コレクションの様々な見学ルートを提供し、見学後には、子供と大人が一味違った方法で芸術の世界を発見できるよう、造形ワークショップが行われます。見学ルートはテーマと参加者の年齢(3~6歳、7~12歳)に応じて分かれています。また、3~6歳の子供連れの家族、あるいは7歳以上の子供連れの家族を対象とした2つのツアーも実施しています。
美術館通りの3つ目の象徴的な施設、ソフィア王妃美術館(Museo Reina Sofía)では、家族および幼児・青少年向けに、常設展か企画展に関連のある多彩な活動を1年中企画しています。中には、芸術家とのインタラクティブな活動が予定されているものもあります。
見学・ワークショップ、宝探しゲーム、インタラクティブな活動
一方、国立考古学博物館(Museo Arqueológico Nacional)では、展覧会見学を参加型のアクティブな体験として共有できるよう、様々な選択肢を家族と子供たちに用意しています。中でも特筆に値するのが、物語が見学ルートや見学・ワークショップの起点になっている歴史のある物語(Cuentos con historia)。見学・ワークショップは、互いに関係のある展示品を分析する解説付きの展示室見学と、大人と子供が協力する実践・体験型セッションの2部構成。見学・ワークショップの申し込み受け付けは、毎月1日の9時に開始されます。
子供たちが世界の文化を楽しく知ることができるよう、国立人類学博物館(Museo Nacional de Antropología)では宝探しゲームとインタラクティブな活動を実施しています。子供たちはお気に入りの展示品を選び、手紙でその説明をするか、ポスターに描きます。作品は後に博物館のエントランスホールに飾られます。子供たちが名探偵になる、常時開催の宝物探しゲーム「El MNA en la maleta」(6歳~10歳の子供連れの家族向け)や世界カルチャーゲームなどのアクティビティもあります。
セラルボ美術館(Museo Cerralbo)には、学校団体向け見学の特別プログラムと家族向け教育部門があります。後者では、子供たちが楽しみながら学べるよう、遊び、創造性、文化が、見学ルートとワークショップに組み合わされています。日程と申し込み方法はウェブサイトをご覧ください。
ロマン主義美術館(Museo del Romanticismo)は、常設展を楽しく見学したり、より楽しい視点から企画展を理解したりするため、1年中様々なアクティビティを家族、幼児、青少年向けに行っています。日程と申し込み方法はウェブサイトをご覧ください。
海事博物館(Museo Naval)では定期的に家族向けアクティビティを企画し、子供向けのワークショップや、あらゆる年齢を対象とした読み聞かせを行っています。子供が楽しみながら学習することができる美術館を目指し、展示室やスペースの改修工事が行われました。
学校団体への提案、学校が休みの日、青少年向け教育プロジェクト
ラサロ・ガルディアノ美術館(Museo Lázaro Galdiano)は、毎週日曜日に家族や友達と楽しめるワークショップを行っています。ソロージャ美術館(Museo Sorolla)は、芸術と、絵画の歴史について学べる子供向けの見学・ワークショップを実施しています。指導者がガイドする学校団体の見学プログラム(無料)もあります。その他、青少年向け教育プロジェクトも行っており、中学校や高校は2日間にわたる見学が可能です。初日は少人数グループで展示室を見学して美術館の歴史を知り、絵画ワークショップにも参加できます。2日目は学生自身がクラスメートのガイド役を務め、とても楽しい見学になります。
国立自然科学博物館(Museo Nacional de Ciencias Naturales)の子供向けイベントは非常にバラエティに富んでおり、週末、夏休み、イースター、クリスマスなど、学校が休みで自由時間のある時期や、科学における女性と女児の国際デー(2月11日)など特定の記念日に、教育・文化的アクティビティの幅広いプログラム(ワークショップ、物語、ガイド付き見学、都市キャンプ)を提供しています。
マフレ財団(Fundación Mapfre)レコレトス・ルーム(Sala Recoletos)は、3~6歳を対象とした家族向け見学・ワークショップを提案しています。楽しみながら芸術の学びの世界へ子供たちを誘う1つの方法です。家族全員が各展覧会の代表的な作品とインタラクティブな活動ができるよう、見学・ワークショップやダイナミックな見学(7~12歳対象)も提供しています。その他、あらゆる年齢向けのアクティビティも用意されています。
家族で楽しむ文化体験の締めくくりは国立装飾アート美術館(Museo Nacional de Artes Decorativas)です。1年を通して、子供を対象とした様々なワークショップや読み聞かせが企画されています。アクティビティは見学・ワークショップ型。参加者は特定の所蔵品、使用価値、日常生活の歴史に触れた後で、想像力とスキルを駆使して、理解したコンセプトに関する手作業を行います