スペインでのインターネット、電気通信、郵便
旅行先を選ぶ際の主な懸念事項の一つとして、携帯電話での通信が可能かどうかという点が挙げられます。そこで、スペインでの通信に関して、知っておきたい基本情報をご紹介します。私の電話はスペインのネットワークと互換性がある?データローミングを有効にしなければならない?絵葉書はどこで送れる?
電話
国内通話
電話番号はすべて9桁で、固定電話の場合は9か8、携帯電話の場合は6か7で始まります。
スペインでは各県に固定電話用の電話コード(市外局番)があり、地理的地域内は同じ番号です。例えば、マドリードではすべての電話番号が91か81で始まり、バルセロナは93か83、トレドは925か825で始まるなどとなっています。
携帯電話の番号も9桁ですが、地理的に共通する市外局番はありません。
しかし、緊急電話番号は全国共通で3桁のみ(112)で、警察(091)や救急車(061)の番号も同様です。市民対応の番号(010もしくは012)も交通情報(011)と同じく3桁です。市民対応サービスを通じて、公職の雇用、経済的援助、助成金、奨学金や褒賞、行政、内務省、雇用・社会保険省、交通局の電話サービスなど、さまざまなトピックに関する情報を入手できます。
その他、特別な料金が適用される番号もあり、知っておく必要があります。900で始まる番号は無料です(料金は受信者が支払います)。901で始まる番号は料金が非常に安く、料金の支払いは発信者と受信者で分配されます。902で始まる番号は、発信者が料金を支払います。905、907、803、806、807で始まる番号は料金が高額で、発信者が支払います。固定電話からの通話料金は1分当たり0.3~1.2ユーロです。 これらの番号は通常、出会い系サービスやアダルトコンテンツ、ギャンブル、プロフェッショナルサービス、コンテスト、テレビ投票などに使われています。
国外からの電話
スペイン国外からマドリードに電話をかける場合には、国際電話識別番号00と国番号(34)を押してから、電話加入者の番号を押します(携帯か固定かに関係なく)。
例:00 34 600 00 00 00。
国外への電話
スペインから他の国に電話をかけるには、国際電話識別番号00、国番号、地域番号(ある場合)、加入者の番号を押します。
例:ドイツ49、イギリス44、イタリア39、フランス33、アメリカ合衆国11か19、カナダ16など。
携帯電話
自分の携帯電話がスペインのネットワークと互換性があるか、そして、自分の国からの電話を受ける場合の通話料金と、自分がかける場合の通話料金(国内または国際通話)を知るために、電話事業者に情報を求めることをお勧めします。
スマートフォンでインターネットを利用したり、メッセージを送信したりしたい場合には、データローミングを有効にする必要があります(Wi-Fiネットワークに接続する場合を除く)。この機能には追加料金がかかる場合があります。
2017年より欧州連合加盟国間でのデータローミングは無料です。追加料金がかからないため、EU加盟国の住民は請求書を心配することなく、通話、SMS送信、インターネット利用に携帯電話を使用することができます。
スペインのネットワークへの接続
外国の携帯電話の中には自動的にスペインのネットワークに接続しないものもあります。自動的に接続しない場合には、携帯で「ネットワークを選択」機能を探し、手動で接続する必要があります。
その他、スペインのネットワークで携帯が使用でき、使用量を正確に把握できる、プリペイドのSIMカードを購入するという方法もあります。
アダプター
世界中に様々な電気規格(電圧とプラグを参照)が存在するため、携帯の充電器用のアダプターが必要になるかもしれません。
携帯電話のネットワーク
電話をかける場合でもインターネットを使用する場合でも、スペインで使用する携帯電話の周波数を考慮する必要があります。携帯電話が対応している周波数帯により、データ受信のスピードが速くなったり遅くなったりします。スペインでの周波数と用途は以下の通りです。
スペインで現在使用されている携帯電話の周波数またはバンド:
- 2G/GSM:900 MHzと1800 MHz。
- 3G/WCDMA:900 MHzと2100 MHz。
- 4G/LTE:800 Mhz、1500 MHz(間もなく)、1800 MHz、2600 Mhz。
- 5G:700 MHz - 安定した接続と100Mbpsの最小速度。1500 MHz - 都市部での速度は1〜3Gbps。3500 MHz - これも都市部向けで、速度は1〜3Gbps。
1500 MHzバンドは他の4G/LTEバンドの補完として、4G/LTEサービスでダウンストリームのみで使用されるためのライセンス期間にあります。
また、スペインでは(大半の国々と同様に)FDD(周波数分割複信)を使用していますが、中国、アメリカ合衆国のいくつかの事業者はTDD(時分割複信)を使用していることも考慮する必要があります。
インターネットとWi-Fi接続
市内のほぼすべての公共エリアや施設で、インターネット接続が可能です。フリーアクセスの場合と、パスワードを尋ねなければならない場合があります。これは、カフェ、レストラン、ホテル、タクシーの場合で、無料サービスとして顧客に提供しています。また、多くのインターネットカフェやロクトリオ(インターネットカフェ兼電話ブース)があり、手頃な値段でEメールのチェックや送信、携帯の充電が可能です。
インターネット接続を可能にするため、マドリード市はフリーアクセスのWi-Fi端末を、空港、市バス、ショッピングモール、近郊線・鉄道駅、図書館、美術館、博物館、文化センター、大学、公園などの数々の公共スペースに設置しました。
また、マヨール広場の観光案内所とマドリード市役所のすべての観光案内ポイント、市民対応事務所でも、無料でWi-Fi接続が可能です。
屋外では、サント・ドミンゴ広場(Plaza de Santo Domingo)、マヨール広場(Plaza Mayor)、カジャオ(Callao)、オラビデ広場(Plaza de Olavide)など市内の象徴的なスポットのいくつかでも接続が可能です。
郵便
絵葉書や手紙を送るには、市内各地にある黄色のポストを見つける必要があります。通常、目抜き通りの角に設置されています。切手は郵便局か タバコ屋(エスタンコ)で購入します。
大半の郵便局が、月曜から金曜の午前8時半から午後8時半までと、土曜の午前9時半から午後1時まで営業しています。日曜祝日は営業していません。
手紙や絵葉書の送付のみを希望する場合には、宿泊先のホテルで行うのが最適です。待ち時間が節約できます。アドルフォ・スアレス・マドリード - バラハス空港には、ポストやその他の郵便業務を取り扱う郵便局が設置されています。
コレオス(Correos)の郵便手続きには、Google Play や App Storeでダウンロード可能なオフィシャルアプリが便利です。すべての郵送物についての情報を逐次入手し注文のステータスを把握できるほか、配達の管理も可能です。